2026-10-27 日刊G醫t(2026-10-27)

日刊G醫t

一次情報に基づく医療・薬事・制度の客観的ファクトニュース

デスクの眼

前日の医療界は、社会保険診療報酬支払基金のDX審査支払機構への改組に伴うシステムドメイン移行やマスター更新など、医療DXに関する実務上の対応が相次いだ。また、小児の急性腹症に関する警鐘レポートや、PMDAおよび薬局ヒヤリ・ハットのセキュリティ対策方針・システム停止予定などが公表された。

医療DX 医療情報基盤・診療報酬審査支払機構(DX審査支払機構)

社会保険診療報酬支払基金が「DX審査支払機構」へ改組

社会保険診療報酬支払基金は令和8年10月1日付で「医療情報基盤・診療報酬審査支払機構(DX審査支払機構・HPDX)」へ改組し、本部事務所を東京都江東区豊洲へ移転した。

選定理由社会保険診療報酬支払基金が「DX審査支払機構」へ改組され、本部移転やドメイン変更を伴うシステム再セットアップの期限が示されたため、医療機関等への影響が極めて大きい。得点が最も高く、医療DX分野の最重要ニュースとして1面トップに選定した。

社会保険診療報酬支払基金は令和8年10月1日付で「医療情報基盤・診療報酬審査支払機構」(略称:DX審査支払機構、HPDX)へ改組された。また、同年9月24日には本部事務所が東京都港区から東京都江東区豊洲2丁目1番9号(豊洲セイルパークビル7・8階)へ移転している。 出典

法人の改組およびドメイン変更に伴い、オンライン請求システムや特定健診・保健指導システムの旧ドメインから新ドメインへの移行が同年10月5日に実施された。オンライン請求システムは令和9年3月末まで、特定健診・保健指導システムは令和9年8月末までに再セットアップが必要となる。 出典

解説 支払基金は、診療報酬の審査支払業務に加え、医療DXに関する業務を担う法人として改組されました。社会保険診療報酬支払基金が令和8年8月に公表したDX審査支払機構への組織改組に関する案内文書によれば、これまで審査支払業務を通じて培ってきたデータやシステム、運用基盤、ノウハウを活かして、医療DX関連システムの開発・運用の中心的な役割を担うこととされています。本紙の確認点として、既存システムとの接続やデータ移行に必要な作業と費用は何かどうかの確認が望まれます。 出典

注目の記事

医療DX 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)

PMDA、情報セキュリティ対策方針を公表

独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)は2026年10月26日、サイバー攻撃による情報漏えい等の事案を踏まえたセキュリティ対策方針を公表しました。

独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)は2026年10月26日、「サイバー攻撃による情報漏えい等の事案を踏まえたPMDAにおけるセキュリティ対策方針について」を公表しました。政府全体の対策パッケージ「Project YATA-Shield」等の方針を踏まえ、重大な脆弱性が確認された場合などに情報システムの全部または一部を一時的に停止する場合があります。 出典

解説 PMDAにおけるセキュリティ対策方針の公表および緊急時のシステム一時停止の可能性が示されたことに伴い、電子申請や各種報告手続きにおいて事前通知なしの停止が生じる可能性があるため、余裕を持った申請スケジュールや代替手段の確認が必要になると考えられます。 出典

安全・感染症 日本医療安全調査機構

日本医療安全調査機構、警鐘レポートNo.7を公表

日本医療安全調査機構は2026年10月26日、小児の急性腹症に関連した死亡に関する警鐘レポートNo.7を公表しました。

日本医療安全調査機構は2026年10月26日、医療事故の再発防止に向けた警鐘レポートNo.7「小児の急性腹症に関連した死亡」をウェブサイトに掲載した。腹痛や嘔気・嘔吐などの一般的な消化器症状で受診した幼児期から学童期の患児が、腸管の絞扼などによる壊死や穿孔により、外来受診から12〜24時間で死亡した事例が6例報告されている。 出典

レポートでは早期診断・治療につなげるための対策として、画像検査の実施や外科的治療の適応の検討、自施設で対応困難な場合の高次医療機関への搬送の考慮を挙げている。また、初期の診断後も腹痛や嘔吐が続く場合やバイタルサインに異常がある場合に腸管の絞扼や穿孔を疑い、速やかに診察し再評価することを求めている。 出典

解説 小児の急性腹症診療において、初期診断にとらわれずバイタルサインの変動や症状の持続に注目し、画像検査や再評価を徹底することが求められます。 出典

行政・制度 協会けんぽ

協会けんぽ、令和8年度被扶養者資格の再確認を実施

全国健康保険協会(協会けんぽ)は、公式ウェブサイトを更新し、令和8年度の「被扶養者資格の再確認について」の案内および関連バナーを掲載した。

協会けんぽは2026年10月26日、公式ウェブサイトを更新し、保険給付の適正化を目的とした「令和8年度被扶養者資格の再確認について」の案内およびバナーを追加した。令和8年10月下旬から11月中旬にかけて、資格重複や別居、収入超過などの可能性が高い対象者を絞り込み、被扶養者状況リストを事業主へ順次郵送して確認を実施する。 出典

解説 資格確認の対象となった事業所においては、被扶養者状況リストに基づき該当者の要件や収入状況を確認し、期限内に必要な書類とともに回答を行う実務対応が必要になると考えられます。 出典

安全・感染症 薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業

薬局ヒヤリ・ハット、システム停止と事例No.10公表

公益財団法人日本医療機能評価機構は2026年10月26日、薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業のホームページ等におけるシステム停止予定と、「共有すべき事例」2026年No.10を公表しました。

薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業は、2026年10月26日付でシステムメンテナンスに伴うシステム停止のお知らせを掲載しました。停止日時は2026年10月30日18:00から11月1日18:00までで、対象はホームページ、参加登録システム、事例報告システム、各種検索システム、お問合せシステムです。 出典

また、同日付で「共有すべき事例」2026年No.10が公開されました。掲載された事例では、リンデロン坐剤0.5mgの処方に対し在庫不足から1.0mgを2分の1個に切断して使用する変更を医師に提案して調剤したところ、内部が液状のため切断不適切であったことが判明したヒヤリ-ハット事例が取り上げられています。 出典

解説 システム停止期間中は事例報告や検索等の機能が利用できなくなるため、該当期間を避けた利用計画の調整が求められます。また、坐剤の切断可否については製剤の性状に応じた確認が重要と考えられます。 出典

テーマ別ピックアップ

医療DX・電子カルテ

感染症・公衆衛生

医薬品供給・安全管理

各分野の公表・改定

安全・感染症

医療事故情報収集等事業

医療事故情報収集等事業、10月30日よりシステム停止

医療事故情報収集等事業は2026年10月26日、定期的なシステム保守作業のため、同年10月30日18時00分から11月1日18時00分までの間、システムを停止すると掲載した。対象となるシステムは「ホームページ」「参加登録システム」「事例報告システム」「各種検索システム」「お問合せシステム」であり、期間中は利用できない。 出典

行政・制度

厚生労働省 - 新着情報

厚労省、医師働き方改革検討会の開催案内等を掲載

厚生労働省は2026年10月26日、「第3回 令和8年度医師の働き方改革の推進等に関する検討会:開催案内」や令和8年度第3回「団体等検定制度についての出張相談会」の開催情報を公式ウェブサイトの新着情報に掲載した。 出典

また同日付で「第4回 困難な問題を抱える女性への支援に関する検討会」の開催に関する審議会等および報道発表資料や、総合職(数理・デジタル系)の説明会情報の更新が掲載された。 出典

解説 医師の働き方改革の推進等に関する検討会の開催案内が掲載されたことから、医療機関における時間外労働規制の運用や今後の制度見直しに向けた議論の動向を注視する必要があると考えられます。 出典

福祉医療機構- 行政情報

福祉医療機構、介護保険部会等の情報を掲載

独立行政法人福祉医療機構が運営する行政情報サイトにおいて、2026年10月26日付で「第137回 社会保障審議会 介護保険部会(令和8年10月26日開催)」および「第15回 精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会(令和8年10月26日開催)」の各情報が追加掲載された。 出典

福祉医療機構- 行政情報

福祉医療機構、行政情報ページを更新

独立行政法人福祉医療機構の行政情報ページにおいて、「中央社会保険医療協議会の開催について(令和8年10月28日開催予定)」などの会議予定情報の追加および変更が行われました。 出典

医薬品・医療機器

傷病名マスター

医療情報基盤・診療報酬審査支払機構、医薬品マスターを更新

医療情報基盤・診療報酬審査支払機構は2026年10月25日までに、傷病名マスター等の公開ページにおいて「医薬品マスター」の更新情報を掲載した。令和8年10月13日付け厚生労働省告示第373号等に基づく新設や変更が反映されている。 出典

解説 今回の医薬品マスターの更新に伴い、医療機関や薬局ではレセプトコンピュータ等のマスターデータの速やかな更新作業が必要になると考えられます。 出典

学会・診療指針

日本核医学会 - ガイドライン

日本核医学会、Lu-177-PSMA-I&T治験マニュアル第2版を掲載

日本核医学会は2026年10月26日、ガイドラインページに「Lu-177-PSMA-I&T治験適正使用マニュアル(第2版)を掲載」を追加した。本マニュアルは2026年10月22日付で同会により承認されたものであり、2025年7月17日付の第1版を改訂し、治験における特別措置病室の使用を可能としたものである。 出典

本マニュアルは令和8年度厚生労働科学研究費補助金「放射線診療の発展に対応する放射線防護の基準策定のための研究」(研究代表者:細野眞)の分担研究において案が作成されたものであり、安全管理の目的、Lu-177及び本剤の特性、実施施設の要件、放射性医薬品を投与された患者の退出基準などが定められている。 出典

解説 第2版において治験における特別措置病室の使用が可能とされたことにより、対象薬剤を用いた治験を実施する医療機関において、施設基準や安全管理体制の見直しが必要になると考えられます。 出典

その他

厚生労働省 - 九州厚生局

九州厚生局、台風接近で26日業務縮小の可能性

九州厚生局は10月23日付で緊急のお知らせを掲載し、台風30号の接近に伴って公共交通機関が運休した場合には、九州厚生局および各県事務所において出勤職員を制限し、体制を縮小して業務を実施すると周知した。 出典

縮小体制が取られた際の留意事項として、来訪して申請書等を提出する場合は原則として受け取りのみとなり、後日内容を確認して補正等が必要な際に連絡する運用となる。また、対応職員が不在となる場合があるため来訪や電話による相談に対応できない場合があるほか、電話が受電できない、または受電までに時間を要する場合があるとしている。 出典

解説 台風接近時の来訪提出が原則受け取りのみとなり、電話相談等も制限される旨が明示されていることから、10月26日に九州厚生局や各県事務所への申請や相談を予定している医療機関は、事前の問い合わせや提出日の調整などの検討が望まれます。 出典

短信